展示会

AI・DX時代に展示会はどう変わる?成果につなげる出展設計の考え方を解説

AI、DX、デジタルマーケティング。ここ数年、展示会場を歩くと、この3つの言葉を掲げたブースを数多く目にします。ただ、変わっているのは展示テーマだけではありません。

私たちエヌショーケースは、展示会そのものの役割が変わり始めていると考えています。Webサイト、SNS、オンライン広告、ウェビナー、生成AIと、企業が顧客と接点を持つ手段は一気に増えました。手段が増えたからこそ、時間を割いて会場へ足を運び、人と会い、実物を見て説明を聞く展示会の価値を、あらためて見直す時期に来ています。

本記事では、2026年秋冬のAI・DX・マーケティング関連展示会の動向を手がかりに、これからの展示会で何を見せ、どう成果につなげるのかを、創業から55年以上にわたり展示会施工を手がけてきたエヌショーケースの視点から解説します。

目次

2026年秋冬の展示会に見る変化

展示テーマは商品カテゴリーから企業の課題へ

2026年の展示会を見渡すと、展示テーマが単独の商品カテゴリーから、企業が抱える課題そのものへ広がっています。代表的なテーマは次のとおりです。

  • AI・AIエージェント
  • DX・営業DX
  • デジタルマーケティング
  • CRM・SFA
  • データ活用
  • EC・業務自動化

たとえば2026年10月21日〜23日に幕張メッセで開かれる「営業・デジタルマーケティング Week 秋」では、営業DX、SFA・CRM、インサイドセールス、CX向上、MAツール、データ分析・AI活用などを扱う企業が出展します。また「Japan DX & AX Week」は、AI・業務自動化、社内業務DX、AI時代の経営変革、現場DX、BtoB EC・受発注DXの5つの展示会で構成されています。

来場者が知りたいのは、出展企業が何を売っているかに加えて、自社の何を変えてくれるのかです。出展する側も、商品名より先に、顧客の課題をどう解決するのかを伝える必要があります。

AIの展示は業務をどう変えるかを見せる段階へ

AIを掲げるだけで来場者の関心を集められた時期は過ぎ、何に使うのか、誰の仕事を変えるのか、導入すると何が改善されるのかという具体的な提案が求められています。製造業向けの展示会でも、IoT、AI、FA・ロボット、遠隔監視、予兆保全、生産管理システムなど、現場の課題に直結するテーマが並ぶようになりました。

AIの展示は、AIそのものを見せる段階から、AIで現場をどう変えるかを見せる段階に入っています。ブースに「当社はAIに対応しています」と掲げるだけでは、導入後の効果は来場者に伝わりません。「この業務の手間をここまで減らせます」「導入前と導入後で仕事はこう変わります」と、導入前後の違いを具体的に見せる展示のほうが来場者の記憶に残ります。

マーケティングと営業の境界がなくなっている

東京ビッグサイトで開かれるマーケティングWeekは、戦略立案、デジタルマーケティング、販促、ブランド・PR、SNS、広告、CX、営業支援、ECといった専門展で構成されています。マーケティングの展示会に営業支援まで含まれている点に、マーケティングと営業を一体で考えたいという企業の関心が表れています。集客から商談、契約、既存顧客との関係づくりまでは一続きの活動であり、展示会もその流れの中に位置づける必要があります。

AI時代になるほど対面の展示会の価値は高まる

自動搬送ロボットの実機を展示した製造業向けの展示会ブース

私たちは、AIが普及しても展示会の役割はなくならず、むしろ大きくなると考えています。オンラインでは、AIが商品を探し、比較し、資料をまとめ、文章まで作成します。情報を集める作業をAIに任せられるようになるほど、最後の判断材料として、実物を見る、担当者と話す、触って確かめるといった体験の重みが増します。

後半で紹介するスマート工場 EXPO 名古屋でも、展示製品の実物を見ながら直接話を聞けることが特徴として案内されており、ヒューマノイドロボットの実機展示やデモンストレーションも予定されています。デジタル化が進むほど、対面の場の価値は情報提供から体験と対話へ移っていきます。

展示会の成果は来場者数だけでは決まらない

来場者の話を聞きながらメモを取る担当者

展示会が終わると、何人来たか、名刺を何枚集めたか、何件商談したかに目が向きます。どれも大切な数字です。ただ、展示会の成果を左右するのは、会場でつくった接点を顧客情報として残し、興味や課題で分類し、営業のフォローを経て商談・契約へつなげる流れを、出展前にどこまで設計できたかです。

エヌショーケースは、来場者の次の行動を何件つくれたかで展示会の成果を測るべきだと考えています。たとえば名刺500枚より有望商談30件のほうが価値を持つ場合があります。反対に、新製品の認知が目的なら商談数だけを追うべきではありません。認知、接点、リード、有望リード、商談、見積り、受注のどこを今回の目標にするかで、必要なブース設計や接客方法が決まります。

出展する展示会を見極める視点

出展する展示会を資料を見ながら検討する社員

毎年出ている、競合も出ている、有名である、来場者数が多い、といった理由も判断材料にはなります。ただし最初に確かめるべきなのは、会いたい人が本当にその会場に来るのかです。エヌショーケースでは、出展候補が挙がったら次の視点で確認しています。

誰に会いたいのかを具体化する

「企業の担当者」という設定では広すぎます。製造業のDX責任者、営業企画の責任者、マーケティング担当者、新規事業の責任者、経営者、技術部門、購買担当者というように、会いたい人物の役職や立場まで絞り込みます。会いたい人物が決まると、その人が足を運ぶ展示会も自然に絞られます。

来場目的と自社商品が合っているか

来場者の目的が情報収集、製品比較、取引先探し、新技術探しのどれなのかによって、同じ商品でも見せ方は変わります。自社商品の強みが伝わりやすい来場目的の展示会を選びます。

競合と何で差をつけるか

競合の出展は必ずしもマイナスではありません。競合が集まる展示会には、そのカテゴリーを比較したい来場者も集まります。問われるのは、価格、技術、サポート、導入スピード、実績のどこで違いを示すかです。ブースを考える前に、この違いを言葉にしておきます。

出展後に営業がフォローできるか

たとえば500件のリードを獲得しても、営業が追えるのが50件なら、50件を前提にリードの選別方法を設計し直す必要があります。会場で来場者を「すぐ商談したい」「3〜6か月以内に可能性がある」「情報収集段階」の3段階に分けて記録し、SFA・CRMなどに登録したうえで、誰がいつどのようにフォローするかまで決めておきます。ここまで準備すると、展示会の価値は会期の3日間で終わりません。

2026年11月に注目したいAI・DX・マーケティング系の展示会

展示会の出展スケジュールを確認するためのカレンダー

企業のAI・DX・マーケティングを考えるうえで、2026年11月には注目したい展示会が続きます。開催内容は変更される場合があります。

Japan IT Week 関西/Japan DX & AX Week 関西

会期は2026年11月18日〜20日、会場はインテックス大阪です。IT分野に加え、AIとDXによる企業変革をテーマに、業務の自動化や社内・現場のDXに関する展示が見込まれます。

公式サイト

マーケティングWeek 大阪

会期は2026年11月18日〜20日、会場はインテックス大阪で、Japan IT Week 関西と同時に開催されます。これまで9月に開かれていた大阪展は、2026年から11月の開催に移りました。販促、広告、営業支援、ECなど、マーケティング実務に関わる企業が出展します。

公式サイト

スマート工場 EXPO 名古屋

会期は2026年11月25日〜27日、会場は中部国際空港に隣接するAichi Sky Expoです。ファクトリーイノベーションWeek 名古屋を構成する展示会の一つで、製造現場のDXと自動化が中心テーマです。生成AIの企画展示「生成AI World」や、フィジカルAIをテーマにしたセミナー、ヒューマノイドロボットショーも予定されています。

公式サイト

AI・DX関連の展示会の装飾・施工ならエヌショーケース

エヌショーケース株式会社は、創業から55年以上、製造業やIT企業をはじめとする多くの展示会出展を支えてきました。自社に生産設備を持ち、出展目的やターゲットの整理からブースの企画・デザイン、什器製作、施工、当日運営までワンストップで対応しています。AI・DX系の展示会で何をどう見せるかという段階からご相談いただけます。

エヌショーケースが施工した展示会ブース
展示会のご相談・お見積り 展示会の施工実績

展示会をイベントから営業活動に変える

大型モニターと解説パネルで製品を紹介する展示会ブース

展示会の準備というと、出展を決めてブースをつくり、当日を運営して撤去するまでの期間に目が向きます。成果を高めるには、その前後まで含めた次の流れ全体を展示会として扱います。

  1. 戦略とターゲットを設定する
  2. 出展する展示会を選ぶ
  3. コンセプトを決めてブースを設計する
  4. 集客と当日の接客で顧客情報を取得する
  5. 営業がフォローして商談・契約につなげる
  6. 効果を検証して次回に生かす

ここまでを展示会と捉えると、出展費用は営業・マーケティング活動への投資になります。出展目的、ターゲット、予算、来場者層を最初に整理し、どの商品を誰にどう届けるのかを決めておくことが、その投資を回収する前提です。

AIにはできない出会いを展示会でつくる

エヌショーケースは、ブースをつくるだけでなく、企業と顧客が出会い、その先のビジネスが生まれる場所をつくる会社でありたいと考えています。テクノロジーは目的ではなく、展示会を成果につながる場所へ変えるための手段です。誰に会い、何を伝え、次にどんな行動を起こしてもらうのかという設計が、これからの展示会の成果を左右します。

どの展示会に出るべきか、出展して何を成果とするかといった戦略の段階から、エヌショーケースにご相談ください。

展示会のご相談・お見積り

この記事の執筆者

代表取締役

三溝 拓

名古屋ショーケース(現:エヌショーケース)営業開発部部長を経て、代表取締役に就任。これまで多くの展示会や企業イベント、式典などを成功に導き、常にお客様から求め続けられる価値を提供するために尽力している。

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