日本では年間を通して様々な製造業向け展示会を開催しており、新技術の発表や商品・サービスの認知拡大のために多くの企業が出展しています。自社に適した展示会に出展することで、新たな顧客や取引先を開拓することができるでしょう。
今回は、日本で開催される主要な製造業向け展示会を紹介するとともに、展示会へ出展するまでに必要な準備や出展する展示会の選び方などを詳しく紹介します。この記事を参考にして、展示会への出展を前向きに検討してみましょう。
製造業の展示会出展サポートならエヌショーケース
株式会社エヌショーケースは、製造業が盛んな愛知県名古屋市に本社を構え、名古屋・東京・大阪を中心に、これまで多くの製造業向け展示会への出展をサポートしてきた実績があります。製造業ならではのブースの見せ方や各展示会のことを熟知した担当者が、最適なプランをご提案して展示会への出展を成功に導きます。
ご相談・お問い合わせはこちら
製造業が展示会に出展するメリット
まずはじめに、製造業の企業が展示会に出展することのメリットを紹介します。主なメリットは以下の通りです。
- 実機や実製品のリアルな訴求ができる
- 実務レベルの課題やニーズを把握できる
- 新たなサプライチェーンの獲得につながる
実機や実製品のリアルな訴求ができる
製造業の製品は、高精度な部品や加工技術、素材の選定といった「目で見たり手で触れることで初めて伝わる価値」を多く持っています。ウェブサイトやカタログでは伝えきれない部分を、展示会では実機展示やデモンストレーションを通じてダイレクトに訴求することが可能です。
例えば、切削加工品の面粗度や、材料の軽量性と強度など、現物を前にしてこそ理解できる情報が多いため、来場者の技術担当者や購買担当者の信頼を獲得しやすくなります。これは製造業特有の「五感で価値を感じさせる」アプローチであり、実物を目の前で見てもらえる展示会ならではのメリットといえるでしょう。
実務レベルの課題やニーズを把握できる
製造業の展示会では、来場者の多くが現場を知る技術者やエンジニアです。展示会に出展者して、彼らから直接「加工で困っている点」「設計上の制約」など、カタログスペックでは浮かび上がらない「現場の声」を聞き出すことができます。
また、製造業ならではの専門性が高い課題には、その場で図面や素材、加工条件を共有しながら技術ディスカッションが行える点も大きなメリットです。こうした対話は、新製品開発や共同研究のきっかけになることも多く、出展者であるからこその「現場との接点」が活きてきます。
新たなサプライチェーンの獲得につながる
製造業では、完成品メーカーだけでなく、部品メーカー、加工業者、装置メーカー、資材供給業者などが複雑に連携しており、展示会はそのネットワークを広げる重要な機会です。展示会には、自社と同じバリューチェーン上にある企業が多く集まるため、共通の課題を持つ企業や技術的に補完関係にある企業との出会いが期待できます。
例えば、自社の精密切削技術と相性の良い熱処理業者や表面処理業者を見つけることで、一体的な製造体制を構築できるようになります。こうしたマッチングは、単なる商談ではなく、相互に技術・品質基準を高め合う関係構築にもつながる点で、製造業特有の意義があります。
主要な製造業向け展示会15選
日本で開催されている製造業向け展示会は、大小含めて年間で100件以上開催されています。その中でも主要な展示会を15個紹介します。
設計・製造ソリューション展(ものづくりワールド)
設計・製造ソリューション展(DMS)は、製造業の開発・設計部門に向けたITソリューションの展示会です。CAD、CAE、PLM、ERP、生産管理システムなど、設計から生産管理に関わる最新のシステムやサービスが集結します。
生産性向上や品質管理の効率化を目指す多くの企業が参加し、技術的な相談や商談が活発に行われる実務直結型の展示会です。
機械要素技術展(ものづくりワールド)
機械要素技術展(M-Tech)は、モーター、ベアリング、ねじ、ばねなどの機械部品・加工技術を集めた専門展示会です。開発や設計、製造部門の来場者が多く、部品の実物展示や技術説明を通じた密度の高い商談が特徴です。
製造業における部品調達や、技術検討の重要な情報収集の場となっています。
スマート工場EXPO(Factory Innovation Week)
スマート工場EXPOは、製造業の現場改革を実現するためのIoT、AI、クラウドシステムなどが集まる展示会です。設備の状態監視、異常検知、リモート保守、予知保全など、現場課題の解決に直結するソリューションが紹介され、工場のスマート化・省人化を目指す企業にとって不可欠なイベントです。
ロボデックス(Factory Innovation Week)
ロボデックスは、産業用ロボット、協働ロボット、物流ロボットなど、最新のロボット技術を展示する専門展です。制御システム、センサー、駆動部品、ソフトウェアなど、ロボット開発や導入を支援する周辺技術も網羅されています。
製造業や物流業を中心に、ロボットによる自動化・省力化に関心のある企業が多数来場します。
スマートファクトリーJapan
スマートファクトリーJapanは、工場の見える化・最適化を目的としたシステム・ソリューションの展示会です。生産管理システム、品質管理、設備保全、IoT連携など、生産現場のDXを支援する最新技術が紹介されます。
製造現場に課題を抱える現場責任者やエンジニアが多く来場し、具体的な改善提案や導入相談が行われます。
国際ロボット展
国際ロボット展(iREX)は、世界最大規模を誇るロボット技術の展示会で、2年に1度開催されます。産業用ロボットからサービスロボットまで幅広い分野の最新機種・技術が出展され、国内外から多くの来場者が集まります。
展示だけでなく、デモンストレーションや専門セミナーも充実しており、業界の技術トレンドを体感できます。
JIMTOF
JIMTOF(日本国際工作機械見本市)は、日本最大かつ世界有数の工作機械専門の展示会で、2年に1度開催されます。工作機械、切削工具、精密測定機器、周辺装置など、最先端の加工技術が集結。
世界中のモノづくり企業や技術者が訪れ、製造業界の技術革新やトレンドを把握できる貴重な場です。製品のデモ展示も多く、具体的な導入検討に直結する展示会です。
TECHNO-FRONTIER
TECHNO-FRONTIERは、モーター、電源、熱設計、ノイズ対策、センシング技術など、電気・電子機器の設計に必要な要素技術を集めた展示会です。設計・開発部門の技術者が多く来場し、製品設計における課題解決や新技術の導入に向けた情報収集の場として高い評価を得ています。
製品の試作や共同開発の打診も活発に行われます。
SEMICON Japan
SEMICON Japanは、半導体製造のすべてを網羅する国際的な展示会です。製造装置、検査・測定機器、材料、部材、ソリューションまで、サプライチェーン全体の技術とサービスが集まります。
国内外の大手半導体メーカーや装置メーカーが出展し、グローバルなビジネスマッチングが行われる貴重な機会として位置づけられています。
SURTECH
SURTECH(表面技術要素店)は、めっき、塗装、表面処理、コーティングなど、表面技術専門の展示会です。自動車、航空機、電子部品、医療機器など幅広い産業分野から来場があり、耐久性や機能性向上を実現する加工技術や設備が展示されます。
環境対応技術や持続可能な処理方法の紹介もあり、技術革新と環境配慮の両立を目指す企業に注目されています。
TCT Japan
TCT Japanは、3Dプリンティングとアディティブ・マニュファクチャリング(AM)の最先端技術を紹介する専門展示会です。試作から量産までを支える3Dプリンタ、材料、後処理装置、設計ソフトなどが出展され、製造業を中心に、医療、航空、自動車など多様な業界から来場者が訪れます。
実物展示や造形デモを通じて最新技術を体感できます。
インターネプコンジャパン
インターネプコンジャパンは、電子部品・半導体の製造技術に関するアジア最大級の展示会です。実装技術、プリント基板、検査装置、パッケージング材料、クリーンルーム関連など、電子製品の生産工程を支える最新技術が網羅されています。
エレクトロニクス製造業界の調達・開発担当者が多数来場し、具体的な商談や技術相談が活発に行われます。
高機能素材Week
高機能素材Weekは、プラスチック、金属、セラミックス、接着・接合、フィルムなど、先端材料技術に特化した展示会です。機能性や軽量化、耐熱性、環境対応などのニーズに応える素材が集結し、研究・開発・製品化に携わる企業や技術者の注目を集めています。
製品展示に加え、開発事例の紹介や技術相談も行われる実務的な展示会です。
INTERMOLD
INTERMOLDは、金型加工、精密切削、放電加工、微細加工など、加工技術に特化した専門展示会です。自動車や精密機器分野を中心に、製造工程の根幹を支える金型技術が出展されます。
名古屋・大阪でも開催されており、多くの地元企業が参加して技術相談や部品調達の場として地域密着型の交流が活発です。
メカトロテックジャパン
メカトロテックジャパン(MECT)は、中部圏最大級の工作機械とメカトロニクス技術の専門展示会で、2年に1度開催されます。自動車・航空・精密機器など中部地域の主要産業に向けた最新技術や装置が集結し、多くの技術者や購買担当者が来場します。
現場志向の製品展示や実演が充実しており、導入検討に直結する情報が得られる展示会です。
出展する展示会の選び方のポイント
どの展示会に出展するかを選定する際は、以下のポイントを意識して検討してみましょう。
- 来場者属性の一致性
- テーマと自社技術の親和性
- 想定される費用対効果
来場者属性の一致性
展示会を選ぶ際に最も重要なポイントは、「自社が出会いたい顧客層」が来場するかどうかです。製造業の場合、ターゲットとなるのは調達担当者、設計開発者、生産技術者、品質管理担当など部門の特性に応じて異なります。
例えば、加工受託企業が部品調達の意思決定層と出会いたい場合は、機械要素技術展やINTERMOLDのようなBtoB色の強い展示会が適しています。反対に、単に話題性や来場者数が多い展示会に出るだけでは成果に結びつきにくいのです。
来場者属性は、展示会公式サイトで過去の来場者統計(職種・業種別構成)を確認することである程度判断することが可能です。「誰に見せたいか」を明確にした上で展示会を選ぶことが、成果の最大化につながります。
テーマと自社技術の親和性
展示会ごとに掲げるテーマや出展分野には明確な方向性があります。例えば、スマート工場EXPOはIoTやAIによる工場の見える化・自動化に特化しており、IT寄りのソリューションやソフトウェアが中心です。
一方、JIMTOFやINTERMOLDは、実機・加工設備・金型といった“ハード技術”の訴求に強みがあります。自社製品・技術がどの分野の展示会で最も説得力を持つかを見極めることで、展示会ブースでの訴求力が高まり、来場者からの信頼も得やすくなるでしょう。
また、同業他社の出展実績や過去の展示会リストも参考になります。自社の“見せたいもの”と、展示会の“期待される内容”が一致しているかを冷静に分析することが、失敗しない展示会選びにつながります。
想定される費用対効果
展示会出展は、単なるブース出展費だけでなく、装飾費・人件費・旅費・サンプル準備・カタログ印刷費など、目に見えないコストも多く発生します。そのため、出展を検討する際は、これらを含めた総合コストを見積もったうえで、「名刺獲得単価」や「商談化率」などの指標から費用対効果を試算することが不可欠です。
例えば、200万円の出展費に対して100件の名刺を獲得できるなら、1件あたり2万円。この単価が自社の商談〜受注までのフローで妥当かどうかを分析しましょう。過去に同種の展示会に出展した企業の成果レポートも参考になります。
費用対効果を可視化して判断することで、戦略的な出展判断が可能になります。
製造業が展示会への出展を成功させるためには?
製造業の企業が展示会で成果を上げるためには、展示内容や技術力だけでなく、それを的確に伝える「見せ方」が極めて重要です。そこで鍵となるのが、最適な展示会業者の選定です。
展示会業者は、出展計画や企画、ブース設計、装飾、キャッチコピー、演出、集客支援など多面的に展示会への出展をサポートします。製造業は専門性が高く、製品や技術の訴求には知識と工夫が必要です。
製造業の展示会に実績があり、技術的理解力や業界特有の商談フローに精通した業者を選ぶことで、ただ展示するだけでなく「成果を出す展示」にすることができるでしょう。また、限られた予算内で最大限の訴求効果を引き出す提案力も重要です。
株式会社エヌショーケースは、名古屋・東京エリアを中心に様々な製造業向け展示会への出展サポートの実績があります。会場や各展示会のことを熟知した担当者が、目的や予算、スケジュールなどから最適なプランをご提案し、製造業の企業様の展示会出展を成功に導きます。
展示会出展サポート
展示会で新規顧客や取引先を開拓しよう
製造業が展示会に出展することは、新規顧客の獲得や技術力の訴求、リアルな現場ニーズの把握に大きく貢献します。日本国内ではJIMTOFやスマート工場EXPOなど多数の有力展示会が開催されており、出展成功には自社に最適な展示会の選定が不可欠です。
また、伝えたい技術を的確に表現するには、製造業に強い展示会業者の力を借りることも重要です。株式会社エヌショーケースは、製造業向け展示会への出展をサポートしてきた実績が豊富にあるため、展示会への出展を検討している製造業の企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
ご相談・お見積りはこちら