建設業を営む中小企業にとって、地域との関わりは事業の根幹を支える重要な要素です。工事への理解を得るためにも、将来の顧客との接点を作るためにも、地域貢献活動は欠かせません。
しかし、「地域貢献をしたいけれど、何から始めればいいかわからない」「予算や人手が限られている」と悩む経営者の方も多いのではないでしょうか。実は建設業には、イベントに活用できる独自の強みがあります。普段は入れない現場や重機、職人の専門技術、現場で余った資材など、他の業種にはない魅力的な資源を既に保有しているのです。
本記事では、建設業の強みを最大限に活かした地域貢献イベントのアイデアを具体的にご紹介します。 実際の成功事例も交えながら、明日から実践できる内容をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。
地域貢献イベントの開催はエヌショーケースにお任せください!
エヌショーケースでは地域貢献イベントの企画段階から当日運営、さらには事後のフォローまで、豊富な経験とノウハウを活かした包括的なサポートを提供しています。イベント開催をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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建設業が地域貢献イベントに取り組むべき理由
建設業と地域社会は切っても切れない関係にあります。工事の際には騒音や交通規制などで地域住民にご迷惑をおかけすることもあり、日頃から良好な関係を築いておくことが円滑な事業運営につながります。
地域貢献イベントを開催することで、企業の顔が見える関係を作ることができます。「あの建設会社は地域のために頑張っている」という評判が広がれば、工事への理解も得やすくなるでしょう。 また、リフォームや修繕といった将来の受注機会にもつながります。顔見知りの業者には安心して相談できるという心理が働くためです。
さらに、建設業界が抱える人手不足の解決にも寄与します。子どもたちに建設業の魅力を伝えることで、将来の担い手育成につながる可能性があります。社員にとっても、地域貢献を通じて仕事への誇りを感じられる機会となるでしょう。
建設業の強みを活かした地域貢献イベント アイデア
建設業ならではの資源を活用することで、予算を抑えながらも地域住民に喜ばれるイベントを開催できます。ここでは、すぐに実践できる3つの下記アイデアをご紹介します。
SDGs×教育「親子木工DIY教室」
インパクト抜群「働くクルマ乗車体験会」
地域のお困り解決「網戸張り替え・包丁研ぎチャリティ」
SDGs×教育「親子木工DIY教室」
建設現場で必ず発生する端材を活用した木工教室は、費用を抑えながら高い満足度が得られるイベントです。SDGsの観点からも評価が高く、学校や地域からの印象も良くなります。
具体的には、現場で出た端材をあらかじめ加工しやすいサイズにカットしておき、プロの大工さんが先生となって子どもたちにカンナ削りや釘打ちを教えます。小さなイスや本立て、カッティングボード、巣箱などを作ることができます。
仕上げに社名入りの焼印を押してあげることで、家に持ち帰った後も長く社名が残り、自然なブランディング効果が期待できます。 参加した子どもが作品を大切に使い続けることで、家族の記憶にも残るイベントとなるでしょう。
必要なものは端材、金槌や紙やすりなどの工具、ブルーシート、ボンド、塗料程度です。場所は資材置き場や駐車場で十分対応できます。概算コストは保険代やスタッフの飲食代、予備の材料費を含めて5万円から10万円程度です。
インパクト抜群「働くクルマ乗車体験会」
子どもたちにとって、ショベルカーやダンプカーは憧れの存在です。土木工事や外構工事を得意とする企業には特におすすめのイベントです。
保有している重機を駐車場に展示し、運転席に座っての記念撮影会を開催します。エンジンはかけず、安全に配慮した状態での体験です。子ども用のヘルメットやニッカポッカなどの作業着を用意して、「ちびっこ現場監督」になりきってもらうと大変喜ばれます。
さらに効果を高めるなら、熟練オペレーターによるデモンストレーションの時間を設けましょう。重機を使った書道パフォーマンスや、クレーンでのボールすくいなど、プロの技を披露することで来場者の記憶に強く残るイベントとなります。
準備するものは自社が保有する重機、立入禁止区域を設定するためのカラーコーン、撮影用の小道具などです。概算コストは安全対策費として警備員の配置やイベント保険、来場者へのプレゼントなどを含めて10万円から20万円程度となります。
地域のお困り解決「網戸張り替え・包丁研ぎチャリティ」
住宅リフォームや修繕を行っている企業には、こちらのイベントが効果的です。「家の中に業者を入れる」というハードルを下げることができ、将来のリフォーム受注につながりやすい のが特徴です。
地域住民に破れた網戸や切れ味の悪い包丁を持参してもらい、材料費のみ、または無料で職人がその場で修繕します。待っている間に、住宅の悩みや困りごとをヒアリングすることで、大型リフォームの提案機会が生まれます。
網戸を外す際にサッシや窓の老朽化もチェックできるため、自然な形で修繕の必要性をお伝えすることも可能です。「ちょっとした修繕を気軽に頼める顔見知りの業者」という存在になることが、このイベントの最大の目的です。
概算コストは網戸ネット、ゴム、砥石などの消耗品費で5万円から10万円程度です。
エヌショーケースの支援実績のご紹介
弊社エヌショーケース株式会社では、建設業の地域貢献イベントの企画・運営のご支援を長年に渡って行ってきております。ここからは、実際に弊社が支援させていただいた、株式会社服部組様の事例をご紹介いたします。
実例紹介:服部組フェスティバル
名古屋市で建設業を営む株式会社服部組では、毎年「服部組フェスティバル」を開催しています。このイベントは、地元への還元と社員を労う場として始まり、現在では地域に欠かせない恒例行事 となっています。
服部組の本店4階は地域の避難所に指定されており、その認知度向上も重要な開催目的の一つです。例年、夏休み前に地域の小学校で開催告知のチラシを配布し、多くの家族連れが参加しています。
イベント内容は非常に充実しており、本店4階の会議室では書道パフォーマンス体験やプラ板でのネームプレート作り、社員によるマジック教室などの体験イベントを開催。本店隣接の駐車場では、地元警察による啓蒙活動、ダンプカー乗車体験、菓子まき、キッチンカーでの食材配布などが行われています。
地元警察と連携した子ども達のための撮影イベント
ステージプログラムも多彩で、地元アイドルのパフォーマンス、警察による防犯啓蒙活動、中日ドラゴンズOBによるトークショー、マジックショーなど、幅広い世代が楽しめるコンテンツが揃っています。
特設ステージでのパフォーマンス
このように、建設業の特性を活かしたダンプカー乗車体験に加えて、地域住民が楽しめる多様なコンテンツを組み合わせることで、地域に愛される企業として確固たる地位を築いています。
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番外編:解体現場を活用したユニークなイベント
ここまでご紹介したイベントアイデアは比較的オーソドックスな例ですが、最後に解体現場を活用したユニークなイベントアイデアをご紹介します。
解体予定の建物がある場合は、解体直前に近所の子どもたちを招待して壁や床に自由に絵を描かせる「ラクガキ大会」の開催がおすすめ です。
普段は絶対にできない体験として強烈な思い出になり、地域の口コミで大きな話題となります。コストも人件費を除けば、スプレーやペン代のみで、格安で実施できる点も魅力です。
さらに重要なのは、「解体工事=うるさい・迷惑」というネガティブなイメージを払拭できる ことです。事前にこのようなイベントを開催することで、工事への理解と協力が得やすくなるでしょう。
建設業イベントを成功させる3つのポイント
地域貢献イベントを成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。特に大切なポイントを3つご紹介いたしますので、建設業ならではの強みを活かしながら、ポイントを意識して参加者に満足してもらえるイベント運営を心がけましょう。
安全管理を徹底的にアピールする
職人の人柄を前面に出す
お土産に自社情報を添える
安全管理を徹底的にアピールする
イベント会場では、ヘルメット着用の徹底や立入禁止エリアの明示など、安全管理をしっかり行う姿勢を見せることが重要です。
これは参加者の安全を守るだけでなく、「現場管理がしっかりしている会社=信頼できる会社」という印象を与える絶好の機会でもあります。日頃の工事現場でも同じように安全に配慮していることが伝わり、企業への信頼感が高まるでしょう。
職人の人柄を前面に出す
建設業には「怖い」「頑固」というイメージを持つ人も少なくありません。しかしイベントで職人さんが子どもに優しく丁寧に教える姿を見せることで、そのギャップが大きなファン化につながります。
人柄の良さや丁寧な仕事ぶりを知ってもらうことで、「この会社に工事を頼みたい」という気持ちが芽生えます。 職人の魅力を最大限に引き出すイベント設計を心がけましょう。
お土産に自社情報を添える
完成した木工品やお菓子を渡す際の袋の中に、さりげなく自社のチラシを入れておくことも効果的です。
「水回りのトラブル対応表」や「施工事例集」など、実用的な情報を提供することで、後日の問い合わせにつながる可能性が高まります。押し付けがましくならない程度に、自社の存在を思い出してもらえる工夫をしましょう。
よくある質問
Q. イベント開催にどのくらいの予算が必要ですか
A. 企画内容によって大きく異なりますが、小規模なイベントであれば、数万円程度で済むこともありますし、ステージの設営や展示ブースの設営などを業者に依頼するのであれば、50万円~100万円程度の予算が必要になります。自社が既に保有している資源を活用することで、費用を抑えながらも満足度の高いイベントが開催可能です。まずは小規模なイベントから始めて、反応を見ながら規模を拡大していくことをおすすめします。
Q. 安全管理はどのように行えばよいですか
A. イベント保険への加入が推奨されます。また、現場などの見学をしてもらう場合は、参加者には必ずヘルメットを着用してもらい、危険なエリアには立入禁止の表示と柵を設置しましょう。重機体験を行う場合は、必ず専門スタッフが監督し、エンジンをかけない状態での体験に限定することが重要です。スタッフの役割分担を明確にし、緊急時の対応フローも事前に決めておくと安心です。
Q. どのくらいの頻度で開催すればよいですか
A. 年に一度の開催が一般的です。定期的に開催することで地域の恒例行事として定着し、「今年も楽しみにしている」という声が聞かれるようになります。初回は小規模でも構いませんので、継続して開催することが重要です。前年の反省点を活かして改善を重ねることで、より良いイベントへと進化させていくことができます。
Q. 参加者を集めるにはどうすればよいですか
A. 地域の小学校や幼稚園でのチラシ配布が最も効果的です。また、自社のウェブサイトやSNS、地域の広報誌やフリーペーパーへの掲載も活用しましょう。取引先企業や協力会社にも案内を送ることで、口コミでの広がりも期待できます。開催の1か月前には告知を始め、複数のチャネルを組み合わせて情報発信することが成功の鍵となります。
地域貢献イベントで企業の未来を作る
建設業の中小企業にとって、地域貢献イベントは単なる社会貢献活動ではありません。将来の顧客との接点作り、採用活動、企業ブランディングなど、多面的な効果が期待できる戦略的な取り組みです。
まずは手軽に始められる端材を使ったDIY教室や、保有する重機を活用した乗車体験会から検討してみてはいかがでしょうか。小規模でも継続して開催することで、地域に愛される企業として確固たる地位を築くことができます。
エヌショーケース株式会社では、地域貢献イベントの企画から運営までトータルサポートを行っています 。創業55年を超える豊富な実績を活かし、予算や目的に応じた最適なプランをご提案いたします。イベント開催をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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