展示会

展示会で来場者を惹きつけるレイアウトとは?意識するポイントやNG例を解説

展示会は、自社の商品やサービスの魅力を顧客に伝えられる貴重な機会ですが、どれだけ魅力的な商品やサービスがあったとしても集客できなければ効果がありません。そして、展示会の集客を成功させるためには、ブースのレイアウトを工夫することが重要です。

今回は、展示会で来場者を惹きつけるブースのレイアウト作りのポイントを解説します。レイアウトを考える上で重要なポイントやNGな例も紹介するので、最後までご覧ください。

目次

展示会ブースのレイアウトの重要性

まず前提として、ブースのレイアウトを工夫することがなぜ重要なのかしっかり理解しておかなければなりません。ブースのレイアウトを工夫することで、以下のような効果が得られます。

  • 来場者の興味を引く
  • 顧客の満足度を上げる
  • 商品やサービスの魅力を効果的に伝えられる

来場者の興味を引く

展示会には多くの出展者がいるため、来場者の注意を引きつけることが最初の課題です。多くのブースがある中で、ユーザーはより魅力的で興味を引かれるブースに立ち寄りたいと考えているため、ありふれたレイアウトでは来場者の興味を引くことが難しいでしょう。

レイアウトを工夫して、遠くからでも目を引く要素を上手に活用することができれば、来場者に「何が展示されているか」を瞬時に理解してもらうことができます。これにより、来場者の興味を引き、ブースに立ち寄ってもらえる確率が高まります。

顧客の満足度を上げる

来場者の興味を引き、ブースに立ち寄ってもらえたとしても、導線が悪かったり、混雑し過ぎてしまったりすれば、来場者は満足できずブースを去ってしまうでしょう。顧客に満足してもらい、ブランドイメージをアップさせたり、その後の商談に繋げたりするためにはブース内のレイアウトを工夫して来場者にストレスを与えないことが重要です。

商品やサービスの魅力を効果的に伝えられる

ブースに立ち寄ってもらえたとしても、展示している商品やサービスの魅力を十分にアピールできなければ、その後の商談に繋げることは難しいです。レイアウトを工夫することで、展示したい商品やサービスを効果的にアピールできます。

特に、重要な製品や新商品を目立つ位置に配置し、スポットライトやモニターなどを使って視覚的に強調することで、来場者の関心を集めやすくなります。また、展示物の配置や導線の設計によって、ストーリー性を持たせた体験を提供することができます。

展示会ブースのレイアウトに影響する要素

ブースのレイアウトを設計する際は、以下の要素を加味して検討しなければなりません。

  • 会場全体のレイアウト・導線
  • ブースの大きさ(小間)や形状
  • ブースの開放面
  • ブースの種類

会場全体のレイアウト・導線

まずは会場全体のレイアウトや導線を正確に把握しておく必要があります。会場の入口やトイレ・休憩スペースの位置、競合他社のブース位置などを把握しておきましょう。

それらの情報をもとに、どの方向から人が流れてきやすいか、どの方向に人が集まりやすいかを想定し、レイアウトを検討する必要があります。ブースの出展位置や展示会場のレイアウトなどから、想定されるメリット・デメリットを事前に把握し、活かせる利点や対策すべき課題を整理しておきましょう。

ブースの大きさ(小間)や形状

ブースを出展するスペースの大きさ(小間)や形状によっても、レイアウトは大きく異なります。形状は必ずしも一律ではなく、会場や出展位置によっては正方形や長方形、L字型など様々な形状があります。

ブースの小間数や形状によって準備しなければならないものが変わったり、どの面を入り口をするかが決まったりするため、必ず確認しておきましょう。

ブースの開放面の数

ブースの開放面とは、ブースにおいて通路に接している面のことです。開放面の種類ごとにメリット・デメリットがそれぞれ異なるので、しっかり理解しておく必要があります。

開放面の種類 説明 メリット デメリット
1面開放

1面のみが通路に面している形状で、両サイドと背面が他のブースや壁に接している。

コストが低く、展示会で最も一般的な形状。背面と側面が壁に接しているため、壁面を使った装飾や展示がしやすい。省スペースで簡単に設計できる。

通路に面しているのが1面だけなので、視認性が低く、通行人に気づいてもらいにくい。訪問者がアクセスできる面が限られているため、混雑しやすい。

2面開放 2面が通路に面している形状で、L字型の配置が多い。角や端に位置することが一般的。 通行人に接する面が増えるため、視認性が高く、来場者の目に留まりやすい。通路の両側からアクセスできるため、訪問者が入りやすく、ブースの利用効率が高まる。 デザインのバランスや装飾を工夫しないと、訪問者が迷ったり、導線が悪くなる可能性がある。
3面開放 3面が通路に面している形状で、背面が他のブースや壁に接している。 非常に開放的で、複数の方向から訪問者を引き込むことができる。通行量の多い場所に設置されることが多く、視認性が非常に高い。 コストが高くなる傾向がある。壁が1面しかないため、装飾の自由度が限られ、展示物の配置を工夫する必要がある。
4面開放 すべての面が通路に面しており、360度どの方向からでもアクセスできる形状。独立して配置されることが多い。 完全に開放された形状のため、視認性が非常に高い。どの方向からでもブースにアクセス可能。大規模な展示やデモンストレーションに最適で、特に注目を集めたい場合に効果的。

非常に高いコストがかかることが多い。開放的なデザインが求められるため、展示物の配置やデザインに大きな工夫が必要。

開放面の数は、ブースの出展位置によって決まります。人気のエリアは出展料が高額になったり、抽選申込になったりして出展のハードルは高くなりますが、その分大きな効果が見込めます。

自社の出展目的や予算に合わせて、最適な位置を検討しましょう。

ブースの種類

展示会の出展目的に応じて、適切なブースの種類やレイアウトを設計する必要があります。そのため、目的に合わせたブースの種類と特徴を理解しておきましょう。

ブースの種類 説明 特徴 活用される場面
商談型ブース

商談することをメインとして、椅子とテーブルを多く配置し、来場者との対話スペースを十分に確保したブース。

直接商談できるため、結果に繋がりやすい。静かな環境やプライバシーに配慮した設計にするなどの工夫が必要。

・システム導入相談

・資産運用商談

・業務委託商談

商品展示型ブース 企業の商品やサービスを中心に展示することを目的としたブース。 実際に来場者に間近で見てもらうことで、商品やサービスの良さを実感してもらうことができる。視覚的なインパクトが求められる。

・新製品の発表

・工業製品の展示

・飲食商品の試食・試飲

体験型ブース 来場者に製品やサービスを実際に体験してもらうことが目的。体験を通じて商品やサービスの魅力を伝える。 来場者が直接体験できるので、使用感や価値を理解しやすい。体験以外の要素で来場者がストレスを感じないように工夫する必要がある。

・ITシステムやアプリのデモンストレーション

・教材の無料体験

・ヨガやエクササイズの実演

セミナー型ブース 専門的な知識や技術、製品についての情報を伝えることを目的として、講演やプレゼンテーションを行うためのブース。 質疑応答やディスカッションが可能で、来場者とのコミュニケーションを通じて製品への関心を高められる。椅子を配置し、プロジェクターやスクリーンを使ったプレゼンテーションが可能。

・教育・学術分野の展示会

・コスメ・美容技術の展示会

・医療・ヘルスケア関連の展示会

来場者を惹きつけるレイアウトのポイント

展示会で来場者を惹きつけるブースにするためには、以下のポイントを意識しましょう。

  • 通路からブース内が見えるようにする
  • ターゲットやコンセプトに合わせてデザインする
  • 自然と回遊できる導線を意識する

通路からブース内が見えるようにする

通路からブース内が見えるようにレイアウトを工夫することで、通路を歩いている来場者がブース内を見渡せるため、目に留まりやすくなります。通路からブース内が見えるレイアウトは、視覚的にインパクトを与える展示物やディスプレイを効果的に配置でき、来場者の興味を引くことが可能です。

さらに、ブースが開放的で内部が見えるデザインは、閉鎖的なブースに比べて来場者が立ち寄りやすくなります。開放的なレイアウトは、来場者に「入りやすさ」を感じさせ、自然にブース内へ誘導する効果があります。

また、内部で行われているデモンストレーションやセミナーが見えると、来場者の関心を高めることができるでしょう。

ターゲットやコンセプトに合わせてデザインする

展示会のブースデザインは、企業やブランドのコンセプトを反映することが重要です。来場者に伝えたいメッセージやブランドの価値観をビジュアルで表現することで、訪問者に強い印象を残すことができます。

また、ターゲット層に合ったデザインを行うことで、来場者に「自分に向けられた展示だ」と感じさせ、興味を引きやすくなります。例えば、若い世代向けにはポップでカジュアルなデザイン、高級品を扱う場合はシックでエレガントなデザインが有効です。

自然と回遊できる導線を意識する

展示会では、多くの来場者が限られた時間で複数のブースを訪問します。明確で自然な導線があると、来場者はどこに何が展示されているかを直感的に理解でき、効率的にブースを回遊することができます。

自然と回遊できる導線が考えられているレイアウトは、来場者の滞在時間を延ばし、製品やサービスについてより深く知ってもらう機会を増やします。来場者がストレスなくブースを回遊できると、ブース内でより長い時間を過ごしやすくなり、商談や対話のチャンスも増えるため、結果的に顧客満足度が向上します。

展示会ブースのレイアウトのNG例

集客することを意識した際に、よくやってしまいがちなNG例についても紹介します。以下のようなレイアウトにならないように、注意しましょう。

  • 展示品やアピールポイントが多すぎる
  • 見栄えや目立つことを意識し過ぎる

展示品やアピールポイントが多すぎる

一度の展示会で様々な商品やサービスの魅力を伝えようとすると、展示する商品やポスター、メッセージを過剰に配置し過ぎてしまうことがあります。そうなってしまうと、どの情報が重要なのか分かりづらくなってしまったり、メインメッセージが伝わらなかったりするでしょう。

来場者が重要なメッセージをシンプルに理解できるようにするためには、視覚的にシンプルで分かりやすいレイアウトにすることが重要です。何でも展示すれば良いというものではないので、スポットを当てたい商品やサービスに注力してレイアウトを工夫しましょう。

見栄えや目立つことを意識し過ぎる

多くのブースが並ぶ展示会では、個性や世界観を演出して他社と差別化することは重要です。しかし、それを意識するあまり過剰な装飾をしたりコンセプトに沿わないデザインやレイアウトにしてしまったりしては本末転倒です。

派手すぎる装飾や複雑なデザインが、展示物よりも目立ってしまったり、ブランドや商品のコンセプトと違ったりすれば、集客ができたとしてもブランドイメージ向上や商談には繋がりにくいです。レイアウトや装飾は、商品やサービスを引き立てることを重視し、ブース全体を調和させることが重要です。

展示会ブースに関する相談はエヌショーケースまで

展示会で良い結果を残すには、ブースのレイアウトを工夫することが非常に重要です。来場者目線でレイアウトを設計することができれば、多くの方に訪問してもらえたり、顧客満足度を高めたりすることができます。

そうなれば、ブランドイメージの向上や商品・サービスの認知度向上、新規顧客獲得など様々な成果が得られるでしょう。今回解説したポイントを意識して、展示会で集客できるブースを設計してみてください。

具体的にどのような設計にすれば良いかわからないという方は、展示会のプロに相談することもおすすめです。数々の展示会ブースを企画・設計・制作してきたエヌショーケースでは、出展目的や納期、予算等に合わせて集客を促進する最適なブースをご提案します。ぜひお気軽にご相談ください。

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